自分の顔を拭く
2021/08/10
教師をやっていた時代に
「うちのクラスの子ども
全然勉強しないんです。」
と愚痴をこぼす
担任の先生がいました。
同じように
「うちの子が勉強しないんです。」
「全然本を読まないんです。」
という悩みを抱えている
親御さんにも
出会いました。
二人の悩みは
同じ原因から生まれています。
それは
自分がそれをしていない
ということです。
「うちのクラスの子ども
全然勉強しないんです。」
という先生は
その先生自身が
自分を高める勉強を
していないだけですし
「うちの子が勉強しないんです。」
「全然本を読まないんです。」
という親は
自分自身が
勉強していないし、
本を読んでいないのです。
会社組織でも
同じように言えます。
うちのクラスの子どもが・・・
うちの子どもが・・・
うちの社員が・・・
と愚痴をこぼす人たちは
自分自身がそれをやっていない
ということを
証明しているのです。
私自身も
教員時代に
自分のクラスの子どもについて
そう思うことがありました。
しかし、
その年代に限り
新しいことに挑戦していなかったり
県外出て勉強していなかったり
していたのです。
そう考えると
子どもたちは
本当に担任の姿を
よく見ているものだな。
と思ったものです。
倫理法人会の教えに
「子女名優」
という言葉があります。
子は親の心を
実演する名優である
ということです。
師弟でも親子でも
全く同じことが言えるのです。
「うちの子が勉強しないんです。」
という言葉は
そっくりそのまま
自分に向かって言っている言葉と
同じなのです。
先生や親が
勉強していなければ
子どもも勉強しないのは
当たり前だということです。
子どもが
テレビばっかり見ている
ゲームばかりしている
という悩みも
ほぼ同じことが原因です。
子どもの悪口を
言えば言うほど
その言葉は
自分に帰ってくる
ということです。
自分の生活の仕方を
世の中に
宣伝して回っている
ようなものです。
子どもが勉強していない。
と思ったら
まず自分が
そうなってしまっているのだ。
ということを
自覚することです。
親や教師の姿を見て
育つのが子どもです。
鏡に映った顔に
墨がついていたら
鏡を拭いていても
解決しません。
まず
自分の顔を
拭くことなのです。