悲しみ抜くこと
2021/03/10
東日本大震災から10年
もうすでに
震災を乗り越えた
という方も
いるかもしれませんが、
今もなお
悲しみに暮れている方も
多いことだと思います。
私も
10年前のあの出来事は
はっきりと覚えています。
卒業式の練習の
シーズン真っ只中でした。
職員室に戻った時
珍しくテレビがついていて
先生方が
ざわざわしていました。
「大きな地震があったらしい。」
ということです。
テレビには
港の映像が映っていて
潮位の変化を
アナウンサーが
一生懸命話していました。
そして
しばらく後に
あの
街や畑を埋め尽くす
津波の映像を
見ることになったのです。
その後
テレビの映像ばかりでなく
個人個人が
携帯で撮影した
映像がたくさん
流れてきました。
その映像には
津波を目の前に
なすすべなく
悲しみの声を上げる
人々の姿が
映っていました。
悲しみという感情を
コントロールする方法が
いくつかありますが
その中でも
特に大切なのが
「徹底的に悲しむ」
ということです。
そいういう意味では
毎年やってくる
3月11日という日や
今回のような
10年という節目は
徹底的に悲しむ
チャンスでもあるのです。
あの大切な人のことを
忘れてはいけない。
しかし
日常生活も送って
いかなければならない。
毎日を懸命に
生きていく中で
亡くなったあの人のことを
忘れがちになっている
人もいるでしょう。
そんな自分に
罪悪感を
感じている人も
いるかもしれません。
そんな人も
3月11日という日を
大切な節目として
その人のことを想い
徹底的に悲しむ
ことができるのです。
悲しみという感情を
抑え込んでしまっていては
それを乗り越えることは
できません。
乗り越えるためには
しっかりと
悲しむ時間が
必要なのです。
私たちが
心の奥底に
抑え込んでしまっている
悲しみという感情は
そのままにしないで
しっかりと
それを味わうことが
大切なのです。
悲しみを
しっかりと味わい
徹底的に悲しむこと。
それが
悲しみを乗り越えて
前に進むための
原動力となるのです。
あなたの心の中には
どんな悲しみが
眠っているでしょうか。
もしもそれを
見つけることが
できたらなら
その感情に
光を当ててみるのも
いいかもしれませんね。