固い信念は危険?
2021/01/21
信念を貫く
信念をまげない
固い信念
などというように
信念という言葉は
それ自体が
よい響きを持っていて
信念をしっかり
持っていることが
よいことだと
評価される風潮があります。
確かに
言動が首尾一貫していることは
好ましい姿として
みられます。
しかし
信念が固いということ
ネガティブな側面もあります。
物事に対する柔軟性がなく
固執してしまうことも
あるからです。
信念が固いと
その信念の外側にある
価値観に気づくことが
できなくなります。
例えば
税金は少ない方がよい
という信念を持った政治家が
それに固執するあまりに
行政サービスの質を落として
結果的に
住民の幸せを損なってしまう。
というケースもあるのです。
この場合
確かに税金が少ない方がよい
のですが
この信念を貫くことが
上位概念として存在する
政治は住民の幸せを
最大化するために行うもの
という視点が抜け落ちて
しまう可能性があるのです。
そう考えると
「固い信念」
よりもむしろ
「柔らかい信念」
の方がよいとさえ
言えるのです。
凝り固まった信念は
視点を限定し
その外側にあるものを
見えなくさせてしまいます。
ある目標を立てて
それに向かって
邁進する姿は
周りの人から見れば
とても
素晴らしいことのように
映るのですが
その一方で
より大きな視点が
欠落し
大きなチャンスを
見逃してしまう
可能性もあるのです。
そもそも
何のためにその目標を
立てているのか。
これを
常にチェックし
時には目標を修正する
ことも大切です。
先の戦争でも
固い信念が
かえって
日本の被害を
拡大してしまったとも
言えます。
固い信念
より
柔らかい信念
私には
こちらの方が
大切だと思えるのです。