リーダーの抽象度|企業研修 幹部 コーチング
2023/07/11
ある企業の
幹部研修の講師を
させていただきました。
約4時間の研修の中で
リーダーは
高い抽象度が大切だ
というテーマを取り上げました。
いきなり
「抽象度」と言われても
なかなかすぐには
理解できない人もいるだろう
ということで
私が
小学校教員の時に作った
「具体と抽象」
という高学年向けの
授業をやりました。
りんご、バナナ、みかん
つまり
くだもの
タイ、アジ、マグロ
つまり
魚
文房具
例えば
鉛筆、消しゴム、定規
というように
「つまり」「例えば」
を使って行き来できるものを
具体・抽象
というように教えていきます。
私たちは
常に物事を考える時に
この具体と抽象を
行き来しながら考えている
ことに気づいてもらうのです。
多くのものを包摂する
一つ上の概念に上がることを
抽象化すると言うのです。
算数でも
左のお皿にケーキが2個
右のお皿にケーキが3個
合わせて何個?
という具体的なものから
ブロックが2個とブロックが3個
という半具体物に変わり
2+3という
数式というものに抽象化
していきます。
2+3で表されるものは
ケーキでもお団子でも
日数でもジュースでも
なんでもいいのです。
多くのものを
包摂できる概念という意味で
2+3は抽象度が高いのです。
文字式になれば
どんな任意の数字でも
a+bで表すことができ
さらに抽象度が上がります。
こうやって
私たちは学校で学習しながら
抽象度を高めてきているのです。
職場に話を戻すと
部下のAさんに接遇を教えること
と
Bさんの愚痴を聞くこと
と
Cさんの有給休暇を許可すること
とは
全く別の仕事のように見えますが
抽象度を上げて考えれば
企業価値を高める
という同じ仕事として
見ることができます。
多くの部下を抱える
組織のリーダーは
そういった高い視点で
物事を考える必要がある
ということなのです。
目の前の仕事に
一喜一憂するのではなく
その仕事がどういう意味があり
どんな仕事につながっていくのか
高い概念で
広い視野で
長いスパンで
物事を考えられる人こそが
リーダーに相応しいのです。
私たちが
子どもの頃から
知らず知らずのうちに
学習してきた抽象化は
仕事においても
とても大切な考え方なのです。
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