抽象度の階段|具体と抽象 賢さ コーチング
2023/03/14
「抽象的でよくわからない。」
「もっと具体的に話せ。」
こういった言葉を
よく聞くことがあります。
抽象的であることが
悪いことであり
具体的であることが
良いことのように
思われている人も
多いのではないでしょうか。
しかし
幸せな人生を送るには
抽象度を上げること
広い視野、長いスパンで
物事を考えることが
必要不可欠です。
つまり抽象的に
物事を考える力こそが
大切だということです。
ではなぜ
具体的であることが
良いことだとされるのでしょうか?
それは
抽象度の階段を上るのには
かなりの労力がかかるからです。
小学1年生では
チューリップの数で
足し算を学んできました。
しかし
カエルの数でも
クッキーの数でも
ジュースの量でも
足し算が成り立つことを
学ぶようになります。
そして
ついには
何本、何匹、何個、何ml
という単位を使わなくても
数字だけで操作することが
できるようになってきます。
小中高校と
算数・数学の分野を学んでいき
方程式や数列、複素数など
どんどん抽象的な思考方法を
獲得してきたのです。
「抽象的でよくわからない。」
「もっと具体的に話せ。」
という人たちは
「方程式を話されてもよくわからない。」
「チューリップの本数で話してくれ。」
ということと同じなのです。
小学校1年生の算数を学んでいる人に
いきなり
高校レベルの数学の話をしても
さっぱり通じないのも
無理はありません。
地道に算数・数学の学びを
積み重ねていくように
抽象度の階段を上るのには
時間と労力が必要なのです。
一方で
抽象度の階段を下りるのは
それほど難しいことではありません。
本当に賢い人は
相手に合わせて
抽象度の階段を上り下りできます。
相手がどのくらいの
抽象度を持った思考ができるのか
それを見極めて
適切な抽象度を自由に選べるのです。
私たちは
抽象度を高めるために
日々その訓練をする必要がありますが
一方で
相手に合わせて抽象度を
調節することも大切なのです。
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