いい子だね
2021/03/03
大人が子どもを見て
「この子はいい子だね。」
と言うとき
子どものどんな様子を
言うでしょうか。
何をもって「いい子」と
言うのでしょうか。
ほとんどの場合
「大人にとって都合のいい子」
という意味で「いい子」という
言葉を使っていないでしょうか。
例えば
法要の時に
行儀よく座っている子に
「いい子だね。」
ということがありますが
その子が
大人の都合に合わせて
じっとしていたり
黙っていたりしている
様子を「いい子」と
表現しているのです。
都合のいい子=いい子
都合の悪い子=悪い子
という考え方
これで本当にその子が
幸せに生きる力を
つける子育てが
できるのでしょうか?
言いたいことがあっても
やりたいことがあっても
人に迷惑をかけないように
じっと黙って
じっと動かない子
こういう子を
育てることが
本当にその子の
幸せにつながるのでしょうか?
私はそうは思いません。
もちろん
社会性を育てる
というのも
大切ではありますが
一方で
自分の考えを
きちんと主張するのも
同じように大切なことです。
子どもの頃から
抑圧されて
まるで
首輪をつけられて
自由を奪われたまま
大人になってしまって
いるような人もいます。
きっと
子どもの頃は
とってもいい子
だったのでしょう。
しかしそれが元で
その人は
自分の人生を
周りの人に委ねて
しまっているのです。
私たち大人が
子どもに
「いい子だね。」
と言うとき
そんな将来の
可能性を孕んでいることを
自覚する必要が
あります。
周りの人にとって
「いい子」であるよりも
自分自身の良心に
従う「いい子」
であることの方が
はるかに大切なのです。