号令
2020/07/18
「気をつけ、礼」
授業の始めに
こんな光景が
みられることが
多いでしょう。
私が教師だった頃は
こんな形式的なことには
反対でしたが・・・。
今でも
多くの教室で
行われているようです。
「気をつけ、礼」
この言葉を
号令
と呼んでいます。
「右向け右」
「前ならえ」
なども号令です。
号令は
それを受ける人の
思考を必要としません。
何も考えなくて
いいのです。
むしろ
考えては
いけないのです。
「右向け右」
と言われたら
今の状況からして
左を向いた
方がいいのにな。
と思っていても
右を向かないと
いけないのです。
号令とは
緊急時など
集団に対して
一律に同じ動きを
させなければ
いけない場合に
発せられるものです。
緊急時などでは
個々の意見を
聞いている暇は
ありません。
今この瞬間に
動かなければ
ならない。
という時に
号令が発せられます。
ですから
緊急事態に
動く集団である
軍隊で号令が
使われるのです。
特に
階級の低い人に対して
発せられるのが
号令です。
簡単に言えば
つべこべ言わずに
言われたことをやれ!
ということです。
しかし
一般的に人は
号令で
動くのには
抵抗を感じます。
人はロボットではなく
一人一人が
意志を持った存在
だからです。
意味を感じないことを
無理やりやらされると
抵抗するのです。
しかし、
学校
家庭
職場で
人を号令的に
動かそうとする
人がいます。
勉強しろ
片付けろ
こうしろ
ああしろ
と
その意味を
考えさせることなしに
人を無理やり
動かそうとします。
これが
うまくいかないのは
心理学の知見で
とっくに明らかに
なっていることです。
しかしなぜか
いまだに
こんなことを
繰り返して
人のパフォーマンスを
下げてしまっている人が
います。
意味のないこと
意味のわからないことを
無理やり
やらせようとすると
人は抵抗し
できない理由
やらなくていい理由を
探そうとするのです。
あの人は
なかなか動いてくれない。
あの人は
いつもサボっている。
人間関係で
こんな悩みを
持っている人は
自分が
人を動かそうとする時
号令で動かしてないかを
チェックして
みてください。
号令ではなく
命令や訓令で
人を動かす
方法があるということに
気づいてください。
命令
訓令
については
次回に。