感情と論理
2020/04/20
坊主憎けりゃ
袈裟(けさ)まで憎い
ということわざが
あります。
お坊さんが憎かったら
そのお坊さんが来ている
袈裟まで憎い
ということなのですが
お坊さんが
着ている袈裟は
本来何の関係も
ないはずなのに
その関係も
ないものまで
憎悪の対象に
なってしまう。
つまり
憎い
という感情が
論理的思考を
妨げてしまうのです。
現代社会でも
様々な場面で
これと同じような
現象が起きてしまいます。
あの人は悪い人だ。
と思ったら
どんなにいいことを
していたとしても
それを
ひっくり返して
捉えてしまったり
「きっと裏で
悪いことをしているに
違いない。」
と勘繰ってしまったり
することがあります。
ときには
その人に
嫌がらせをするために
自分が損害を受けるのも
厭わない。
という
歪んだ考えにまで
いたってしまうことも
あります。
それは
お互いにとって
何のプラスにも
ならないだけでなく
周りの人からの
信頼も失ってしまう
行為なのです。
ネガティブな感情に
支配されることで
自分が望まない方向へと
知らず知らずのうちに
進んでしまう
危険性があるのです。
坊主憎けりゃ
袈裟(けさ)まで憎い
ということわざは
そんな
非論理的な
人間の心理の
おかしさを
指摘したものだと
思います。
何の関係もない
袈裟を
憎んでしまって
いませんか?
袈裟には
罪はない。
そう思える
冷静さを
常に維持しましょう。